こんにちは。
きらく堂施術院です。
10月に入ってから急に気温が下がりました。
雨の日の夜はファンヒーター出そうかな?なんて思うほど寒いときもありますね^^;
そんな日は鍋やおでんなど、温かいものが恋しくなります。
寒くなると筋肉も固くなり、血行不良から細胞の酸欠を招き痛みが出るケースもあります。
今回は、横から腕を挙げていくとある角度で痛みが出て、それ以上挙げると痛みはなくなるものの引っかかって最後まで挙がらないケースをご紹介いたします。
下の画像をご覧いただくとわかりやすいと思いますが、赤い線の範囲でだけ痛みが出ます。
体の前から腕を挙げるには問題なく挙がります。
横から挙げるときだけ痛みが出るんですね。
そして、この範囲を超えると痛みはなくなるんですが、次の画像のように上まで挙げることはできません。
次の画像は施術後なんですが、右肩が上がりきっていませんが、このように痛みも消え可動域も広がりました。
このようなケースの場合、多くは肩の周辺をほぐしたりストレッチしたりする施術を行う先生が多いと思います。
しかし、きらく堂では常日頃お話しているように、
「痛い場所・問題を感じている場所に原因はない」
と考えます。
ですので、今回も肩は一切触っておりません^^
では一体どこを調整したのでしょうか?
カウンセリングの後、疼痛再現テストで真っ先に目をつけたのは・・・・・
これです ↓↓↓
おわかりいただけますか?
左側が施術前、右側が施術後です。
左が明らかにむくんでいますよね^^
むくんでいる手を触ってみると、この画像の赤く囲んである部分、
1・人差し指と中指の骨の間
2・手根骨の関節
3・前腕の骨(橈骨と尺骨)
の間の3箇所でロッキング(関節が固まって動かない現象)が見られました。
この動かない場所(赤く囲んだ範囲)を30秒ほど軽くほぐすと、先の施術後の写真と同じ位置まで腕が挙がる様になり、痛みも無くなったわけです。
「30秒ほどで腕が上がって痛くなくなったのなら施術は終わりでしょ?」
と、思われるかもしれませんが、これでは目先の問題を解決しただけ。
こうなってしまった原因が必ず存在します。
そこまで追求していくのがきらく堂施術院です^^
さて、手の筋力テストをしていくと、手を握る力が著しく弱くなっていることがわかりました。
正常な筋力を10とするなら2~3程度です。
親指に関しては1程度まで弱くなっていました。
特に、長母指屈筋、短母指屈筋、短母指外転筋、母指対立筋などの筋力弱化が顕著で、これらの筋力を正常に回復させなければすぐに症状が戻ってしまいます。
弱い筋肉は関節を支える際に過緊張して支えなければいけません。
そして、支えているだけでせいいっぱいの筋肉を動かして手を使うことで、筋肉・筋膜が常に緊張し筋膜の癒着が生まれ、靭帯の固着から関節のロッキングにつながってしまいます。
ロックした関節と関連する(つながる)筋膜も緊張し、腕を挙げる際にブレーキの役目をしていたわけですね。
こういったケースの場合、安易に筋膜リリースや筋肉のマッサージ、ストレッチなどで緩めがちですが、それを行ってしまうと更に問題が深くなってしまう可能性があります。
ではまず何をするのか?
弱くなっていた筋力の正常化です。
正しい筋力に戻してあげなければ、せっかく緩めたところでまたすぐに戻ってしまいます。
今回のケースでは、肋間部、頭蓋、胸郭が関わっていることがわかったので、まずは頭蓋の調整、そして胸郭全体を緩めて該当する肋骨と肋骨の間を緩めて筋力を正常化します。
そうしてから手根部や指の間、前腕のロッキングを外してあげれば手のむくみも消え、筋膜リリースもしやすくなります。
- 胸郭(肋骨)や頭蓋の問題で神経伝達異常が発生し、手指の筋肉に正常な命令(神経伝達)が伝わらず弱くなってしまった
- 弱い筋肉で関節を支えようとして筋肉が常に緊張していた
- 関節を支えるだけで精一杯の筋肉を使って手を動かすので、筋肉にかかる負担は増大し周辺の靭帯や筋膜も緊張
- 結果的に関節のロッキングを招き、関連する筋膜が緊張して肩の動きを邪魔していた
- 筋筋膜が緊張することで血行不良が発生し、筋肉細胞が酸欠になって疼痛物質(痛みの原因物質)が発生し痛みを感じていた
- 頭蓋、胸郭を調整することで筋力を正常化したのち、ロッキングを解除して筋筋膜リリースを行った。
以上が今回の施術概要です。
施術や治療してもらってもなかなか効果を実感できない、すぐに戻ってしまう、または、トリガーポイントや筋肉、筋膜を緩めてもらってる最中が痛すぎるという方、ひょっとすると筋力が正常じゃない可能性がありますよ?
ぜひ一度、ご相談ください^^